総合セキュリティソフト KINGSOFT Internet Security 2011 の評価 《独立評価機関レポートより》


 中国の金山軟件(KINGSOFT)が開発した総合セキュリティソフト「KINGSOFT Internet Security 2011」(キングソフト・インターネットセキュリティ)[無料+有料]の評価テストです。日本語版は中国での金山毒霸2011SP2に相当?


 いくつか注意点あり。



  • 『4.アフターサービス .... 本製品のお客さまへのユーザーサポートは、電子メールおよび電話にて行います。また、本ソフトウェアの無料版をお使いの場合は、基本的にはサポート対象外とさせていただきます。』 (許諾書より)

  • 『10.広告媒体としての利用 ... 本ソフトウェアの無料版をお使いの場合は、アップデート更新時のポップアップ画面、操作画面内等を広告媒体として利用するほか、随時ポップアップ広告を表示します。本ソフトウェアの有料版をお使いの場合も、広告媒体として利用する可能性があります。』 (許諾書より)

  • 『弊社は、本ソフトウェアのユーザーから、個人が特定できない状態で以下の情報を収集します。(~中略~) 1-3 ユーザーのWebサイト利用履歴等(本ソフトウェアの無料版のみ)』 (情報収集ポリシーより)

  • Yahoo!ツールバーの導入あり。インストールするカスタムコンポーネント画面で、ツリーの[拡張機能]-[Yahoo!ツールバー]からチェックを外す必要あり。

 2010年10月の段階で、第三者評価機関から発表されてる比較レポートを簡単に紹介します。 イメージ 1


AV-Comparatives


 2011年版の評価テストはまだありません。


 ちなみに、参考情報として2010年8月に公表された2010年版「KINGSOFT Internet Security U」(キングソフト・インターネットセキュリティ・ユー)の評価で、メインテストとなるオンデマンドスキャン(単純なファイルスキャン)は、ウイルス検出率「80.1%」(全20ソフト中20番目)となっています。


 また、同じく2010年8月に公表された2010年版の評価で、セキュリティソフトの機能を総動員してウイルスの感染活動を阻止できたか評価する製品全体テストは、阻止率84%(全14ソフト中14番目)となってます。


 同じく2010年8月に公表された2010年版の評価で、さまざまなWindowsの操作(6種)とベンチマークテストを行った時のパフォーマンススピード比較(速い・遅い)は、4段階評価で1番目のランク(全14ソフト中2番目)となってます。


Virus Bulletin


 ワイルドリスト(世界各国のセキュリティ専門家からなるボランティアにより2地域以上で報告があったウイルス群)に掲載された既知のウイルスをすべて検出し、無害なソフトウェア群から誤検知(誤ってウイルス判定)を1つも出さなかった場合に授与されるVB100アワードは、2011年版「KINGSOFT Internet Security 2011」(キングソフト・インターネットセキュリティ2011)が計3回エントリーされてます。



  • 2010年6月 → 通過

  • 2010年8月 → 失格(ワイルドリスト8種の未検知)

  • 2010年10月 → 失格(ワイルドリスト32種の未検知)

JCSR


 JCSR(日本コンピュータセキュリティリサーチ)は日本の機関です。代表の村上清治さんはワイルドリストの参加するボランティアメンバーに名を連ねる唯一の日本人です。


 2011年版の評価テストはまだありません。


 ちなみに、2010年10月に公表された2010年版「KINGSOFT Internet Security U」(キングソフト・インターネットセキュリティ・ユー)の評価です。ワイルドリストの8月分(約600種)の検出率は、89.9%(全13ソフト中13番目)でした。
 また、JCSRが独自収集した9月分のサンプル(約400種)の検出率は、77.2%(全13ソフト中12番目)でした。





[追記...]
 2010年11月にJCSRの最新評価レポートが公開され、「KINGSOFT Internet Security 2011」が登場。ワイルドリストの9月分(約600種)の検出率は、97.2%(全13ソフト中13番目)でして。・・・というか、これ以外の製品は全検知100%。
 また、JCSRが独自収集した10月分のサンプル(約450種)の検出率は、76.2%(全13ソフト中12番目)でした。検出面でのクラウド効果はいったい・・・ (^^;;;