『exe ファイル 捨てたい』の危険性? 検索してはいけない言葉らしいけど真相は?
 
コチラの何とも変なキーワードが検索してはいけない言葉の1つだそうです。 <えー???
 
exe ファイル 捨てたい
 
調べてみると、今から10年近く前の2004年9月に起こったマルウェア感染インシデントが発端みたいです。

Upchanウイルス ⇒ exe ファイル 捨てたい

とあるファイルアップローダに公開されてたマルウェアを起動してしまった1ユーザーが、慌てて『exe ファイル 捨てたい』というキーワードでGoogle検索
 
実はこの時に感染したマルウェアには
 
デスクトップ画面のスクリーンショットを撮影する
 ↓
そのシーンを画像ファイルとしてアップローダ上へ公開する
 
というトンデモ流出機能が実装されてたそうな。
 
んで、アップロードされた画像の中で話題に上がったのが『exe ファイル 捨てたい』というワードで検索してる1コマの静止画像だった模様です。
 
騒ぎになった当時の記事です。
デスクトップ画像をあぷろだにUpするトロイの木馬が出現 (ITmedia)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0409/25/news002.html

「プライバシー晒しまくり」のトロイの木馬が残した教訓 (1/2) (ITmedia)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0409/28/news103.html
ウイルス検出名は
 
Upchan
(アップチャン、苺キンタマウイルス)
 
このウイルス名称の由来は、たぶん「アップロード + 2ちゃんねる」をもじってるんでしょうか。
 
Trojan.Upchan (シマンテック)
http://www.symantec.com/ja/jp/security_response/writeup.jsp?docid=2004-092312-3316-99

セキュリティ情報 TROJ_UPCHAN.A (トレンドマイクロ)
http://about-threats.trendmicro.com/ArchiveMalware.aspx?language=jp&name=TROJ_UPCHAN.A
 
マルウェアの挙動は、実行ファイルが2つのプロセスで動いて相互監視しあうということで、Windowsの タスクマネージャー から強制終了するのが難しかったようです。
 
加えて、実行ファイルが動作してる最中に、その実行ファイルを削除することは不可能なので、『exe ファイル 捨てたい』で検索するユーザーが出現した感じ?

「exeファイル捨てたい 調べてみた」という中身のない動画

イメージ 2
 
ちなみに、『exe ファイル 捨てたい』に関連し、映像がかなりボケボケで見にくい動画が2013年12月付けで YouTube にアップされてました。
 
exeファイル捨てたい 調べてみた - YouTube
www.youtube.com/watch?v=ZTe_G7umKCM
 
(記事を書いてる時点で)検索した時に上位表示されてましたが、動画の内容は下のような感じでした。
【1】 スマートフォンのブラウザを使って Google検索

【2】 検索結果から、サイトタイトル『苺きんたま』(http://www.geocities.jp/ichigo_kintama/)のホームページへアクセス

・ ここは『苺きんたま対策(仮) 鋭意放置中』というページで、2004年当時に作られた日本語表記のまとめサイト

・ ブラウザがエンコードの判定に失敗してるため、日本語が正しく表示されておらず文字化けしまくってる (これはHTMLヘッダーに文字コードが指定されてないため)

【3】 再生時間42秒らへんで、パトカーの赤色灯の警告ウィンドウが写ってます。
ところが、これは『苺きんたま』のページで公開されてるセキュリティソフトの検出ウィンドウのイメージ画像(kintama.jpg)が表示されてるだけ
Ewido はかつて存在したドイツのセキュリティ会社で、2006年に Grisoft(現 AVG Technologies)に買収されてます。
 
イメージ 1
検出ウィンドウのイメージ画像が掲載されてるリンク
 
↓ ポチッとクリック ↓
 
イメージ 3
ewindo の検出ウィンドウをキャプチャした画像ファイル
 
結論からいうと、いったに何を ”調べてみた” のかよく分からん中身のないガッカリ動画でした。 <期待はずれー
 

検索だけではウイルス感染しない! 感染する2パターンは?

《1》 ユーザーの意思で起動する
 
Windows向け実行ファイル(拡張子 *.exe)やスクリーンセーバー(拡張子 *.scr)をユーザーがダブルクリックして起動する自爆感染タイプです。
 
P2Pソフトのネットワーク、ファイルアップローダ、メールの添付ファイルがその典型的な配布ルートです。
 
《2》 強制的に実行される {定番}
 
Java、Flash、Reader のバージョン管理状況がポイントになるドライブバイ・ダウンロード攻撃が成立した時に起こるもので、改ざん被害を受けてる正規の一般サイトやブログが、この入口となってます。
 

『exe ファイル 捨てたい』の検索結果に不正なページなし 

記事を書いてる時点で、『exe ファイル 捨てたい』の検索結果に登場するページで、ウイルスを故意にバラ撒くようなところは確認できません。
 
もちろん、正規の一般サイトやブログが改ざんされウイルスサイト化する被害は世界中で日常的に起こってるワケだけど、それは何も『exe ファイル 捨てたい』という言葉に限らんお話です。
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