サイト閲覧でウイルス感染攻撃食らった! ウイルスが強制的に起動し感染する悲劇
 
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ウイルスとは無縁なはずにも関わらず、改ざん被害を受けて不正なJavaScriptコードが挿入されてる企業サイトを見つけたので
 
ドライブバイ・ダウンロード攻撃
 
を直で食らってみる実験を行いました。 <サイトの閲覧でウイルスが強制インストール!
OS: Windows 7
ブラウザ : Internet Explorer

エクスプロイトキット

Windowsパソコンをターゲットにウイルスを強制的に送り込んでくるエクスプロイトキットは、下の記事でいうところの「Goon/Infinity Exploit Kit」でした。
 
 
このエクスプロイトキットは、2014年4月時点で下の4ソフトの旧バージョンに存在する脆弱性(欠陥)を悪用する処理が用意されてます。
 
Oracle Java
Adobe Flash Player ← コレ
・ Internet Explorer
Microsoft Silverlight
 
ブラウザ Internet Explorer 以外の3つがブラウザアドオンであるところがポイントです。
 
つまりは、ウイルス感染に巻き込まれるユーザーというのは、必ずしも利用してるブラウザの種類と関係ないことを示してます。
 
Internet Explorer が他と比べて狙われてるのは間違いないけれど、だからといって『Chrome、Firefox、Opera はウイルスに感染することはない!』なんて誤解なきよう。

Adobe Flash Player の脆弱性

この実験では、Adobe Flash Player の脆弱性 CVE-2013-0634 が原因でWindowsパソコンがウイルスに殺られてしまうパターンを選択しました。
APSB13-04: Adobe Flash Player に関するセキュリティアップデート公開
http://helpx.adobe.com/jp/flash-player/kb/cq02070051.html

情報処理推進機構:情報セキュリティ:Adobe Flash Player の脆弱性対策について(APSB13-04)(CVE-2013-0633等)
http://www.ipa.go.jp/security/ciadr/vul/20130208-adobeflashplayer.html
Adobe Flash Player の危険な旧バージョンを故意にインストールしておいてバッチリ準備万端です。

ドライブバイ・ダウンロード攻撃が成功した直後

今回はエクスプロイトキットが設置されてる不正なページへ直接アクセスしました。
 
リアルの攻撃では、改ざん被害を受けてる一般サイトを閲覧すると同時に、この不正なページがブラウザ内部でヒッソリと読み込まされます。
 
いまだに『怪しいサイトは見ない』とか、現実の脅威とズレてる”ウイルス対策”がうまく通用すると思ってるユーザーさんが一部にいますが、大丈夫でしょうか?
 
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左側はブラウザ Internet Explorer で、右側はプロセスで動く実行ファイルを確認できるフリーソフト Procces Explorer です。
 
Procces Explorer のウィンドウでは、Internet Explorer の実行ファイル「iexplore.exe」の傘下に「36278[1].mp3」なるナゾのファイルが動作してます。
 
このファイルが何ら確認ダイアログもなく強制的にダウンロードされ勝手に起動してるウイルス本体です。
 
ファイルの拡張子が *.MP3 になってますが、音楽ファイルではなく実際には実行ファイルになります。
 
攻撃が成功した直後に、Internet Explorer の方は『~ は動作を停止しました』としてエラーを吐いてクラッシュしました。
 
ユーザーが唯一気づく異変はこのエラーだけで、「チェッ! 何だよ…」と文句を言いつつブラウザを起動し直して再びネットワーフィンを続けるはず。
 
まさかウイルスがひっそり動き出してるとはつゆ知らず…

ウイルス対策を必ず! セキュリティソフトにすべてを託すな!

セキュリティソフトを導入すると、Adobe Flash Player を始めとしたソフトが最新版になるでしょうか?
 
当然ながら最新版にならないワケで、セキュリティソフトというのは、肝心のウイルス感染経路がふさがることなく根本的な対策にはなりません。
 
セキュリティソフトは、ウイルス感染確率を下げる効果があるので必須だけれど、それで安心しきって大事なウイルス対策をすっぽかすと、待ってるのは地獄です。
 

 
[追記...] 感染してしまったウイルスの正体は?
ウイルス強制インストール感染被害 syshost.exe バックドアNecurs