<詐欺>メタマスク偽サイトGoogle検索1位の見分け方とハッキング対策

ググったら、いきなりメタマスクの偽サイト!
抜かれるハッキング危険!
抜かれるハッキング危険!
危険な広告! グーグル検索結果の上位にメタマスク偽サイト
まず、メタマスク (MetaMask) の公式サイトの URL は次のドメインです。
本物! 本物! 本物!
metamask.io
metamask.io
MetaMask は、Ethereum (イーサリアム) 系ブロックチェーンの通貨や NFT を一括で補完・管理できるソフトウェアウォレットであり、ブラウザ拡張機能版とモバイルアプリ版がある。https://ja.wikipedia.org/wiki/MetaMask
.io は国別コードトップレベルドメインの一つであり、イギリス領インド洋地域 (Indian Ocean Territory) に割り当てられている。イギリス領インド洋地域に関係するサイトはほとんどないスタートアップ企業でよく使われている。https://ja.wikipedia.org/wiki/.io
■ 偽物!? 身近な Google 検索でメタマスク偽サイト
ところが、「メタマスク」 「メタマスク ログイン」 「メタマスク ダウンロード」 といった平凡な日本語のキーワードでグーグル検索すると、その検索結果に フィッシング詐欺が目的のメタマスク偽サイト がシレッと普通に表示されます。 

【検索エンジンの広告表示枠】
検索キーワードに連動して検索結果に上や下に表示される 「リスティング広告」 「検索連動型広告」。Google の説明では 『広告掲載は有料で、必ず 「広告」 または 「スポンサー提供」 という文言が明示されています。広告のランク付けは、広告主の入札単価や広告の品質など、さまざまな要素に基づいて行われます。』
その偽物メタマスクをハッキリと捉えた検索結果のスクリーンショットがこちら。 



このスクリーンショットの場合、検索結果の 3 番目や 4 番目のウェブサイトが広告リンクを除いた真の 1 位であり、ブラウザ拡張機能 MetaMask を配布する本物の chrome.google.com ドメインと分かります。
Google 検索にメタマスク偽サイト |
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![]() ・ メタマスク偽サイトが検索結果の広告リンクとして本物より上に表示される → 広告リンクには 「スポンサー」 というラベルが表示されている ・ Yahoo!検索や Bing検索はメタマスク偽サイトを確認できない → 検索結果に広告リンクを表示する同じ仕組みがあり警戒すべき |
![]() URL 右端の三点マーク [︙] で広告リンクの広告主が判明!? ・ ベラルーシの溶接ワイヤ製造会社 ・ ブラジルの電化製品販売店? ・ トルコの個人名 ・ ブラジルのプロパンガス会社? ・ ブラジルの自動車用品店? ・ ベラルーシの電気工事会社 ・ ベラルーシの医療機器製造会社 |
■ 偽物!? メタマスク偽サイトの見分け方
Google の検索結果に普通に表示された偽物に気づける大きな目印があります。
~ メタマスク偽サイトの見分け方 ~
「偽物は URL が metamask.io ではない」
「偽物は URL が metamask.io ではない」
それでも、Google 上位表示のリンクを何も考えず反射的に踏むユーザーさんが確実にいるはずで深刻です。 

【Google 検索の広告に注意を促すメタマスクの中の人】英語の Google 検索結果に偽サイトが表示される事態に注意を促す公式ツイート🎣🚨 Phishing warning? 🎣🚨
Google is allowing a phisher to buy sponsored ads on their search results. When using crypto, try to use direct links, and if you need to use search, watch out for sponsored links!
https://twitter.com/MetaMask/status/1334012407014834184〔日本語の意味〕
フィッシング詐欺師が検索結果のスポンサー広告を購入することを Google は許しています。仮想通貨を利用する時、直リンクを使うようにして、検索する必要があるならスポンサーのリンクに気をつけて!
ソーシャルメディアの Twitter、Instagram、Discord を始め、仮想通貨・暗号資産の界隈では冷酷な詐欺師たちが広く暗躍していて、そんな危ない実情が汚染された Google の検索結果からも垣間見えるのでした。 

メタマスク抜かれる偽サイトでリカバリーフレーズ盗む手口
グーグルだから安全…?
Google 検索結果の最上位 ≠ 公式サイト
Google 検索の広告リンクに表示された危険なウェブサイトに接続すると、どんな恐ろしい展開が待っているのか、「メタマスク抜かれた!」 「メタマスク抜かれる!」 に至るフィッシング詐欺の手口を画像付きで明らかにしましょう。 

なお、掲載したフィッシングサイトの画像には 「MetaMask Support」 を名乗った偽メール由来のものも含まれます。
■ 詐欺! 本物のメタマスク公式サイトとソックリなフィッシングサイト
まず最初に、メタマスクの公式サイトのトップ画面と外観デザインがソックリで区別がつきにくい偽サイトが表示されました。
ハッキリ言って、即座に 「MetaMask と関係ないウェブサイトにアクセスしてしまった!」 と気づくのは難しいです。
(rnetamask-lo.chro***.com ドメイン)
- 見分け方としてブラウザのアドレスバーが示す URL は metamask.io でも何でもない
アルファベットの 「m」 を 「r」+「n」 で表記する ホモグリフ の偽装が見られる - 完成度の高い偽サイトは見た目や雰囲気で判断すると危険性に気づけない
→ 偽サイトは本家メタマスクのデザインや画像をガッツリ流用して巧妙に偽装 - 英語のほか、日本人を明確に狙って日本語で表示されるメタマスク偽サイトあり
次に、目立つ青いボタンをポチッと押して進めると、個人情報やクレジットカード情報を送信する、ブラウザに拡張機能を追加する、ウォレットを接続する、スマホにアプリをインストールする場面はなく、シークレットリカバリーフレーズを送信する入力フォームに行き着きました。
親切に 「ウォレットのインポート」 を案内するメタマスク偽サイト
- 「Secret Recovery Phrase」
- 「秘密の回復フレーズ」
- 「秘密のリカバリーフレーズ」
- 「シードフレーズ」
- 「ニーモニックフレーズ」
■ 誰かにリカバリーフレーズを尋ねられたら詐欺!
メタマスク (MetaMask) のブランドを悪用したフィッシングサイトで入力を案内される シークレットリカバリーフレーズ とは何?
「Secret Recovery Phrase」 とは何か、暗号ウォレットを安全に保つ方法 (MetaMask サポート)
https://support.metamask.io/hc/ja/articles/360060826432シークレットリカバリーフレーズは、MetaMask を最初に設定した際に生成される独自の 12 単語のフレーズです。あなたの資金は、このフレーズと関連づけられています。
シークレットリカバリーフレーズを紛失すると、MetaMask のチームでもウォレットやアカウントを復元することはできません。このフレーズを安全で健全に保管している限り、誰もあなたのウォレットアカウントから不正なトランザクションに署名することはできません。
パスワードを紛失した場合、シークレットリカバリーフレーズを使ってウォレットと資金を復元することができます。紙に書きとめてどこかに隠す、金庫に入れる、あるいは安全なパスワードマネージャを使用してください。ユーザーの中には、自分のフレーズを金属板に刻んでいる人もいます。
決して誰ともシークレットリカバリーフレーズを共有してはなりません。シークレットリカバリーフレーズを誰かと共有するということは、銀行カードの暗証番号や家の鍵を渡してしまうようなものです。その相手はあなたの資金すべてにアクセスし、引き出すことができるようになってしまいます。
MetaMask チームは決してシークレットリカバリーフレーズを共有するように求めたりしません。もし誰か、あるいはウェブサイトが共有を求めてきた場合は、それは詐欺行為です。
とにかく、リカバリーフレーズの 12 の英単語を外部にお漏らしするのは、トンでもない最悪の行為のようです。 

こうして詐欺師が仕込んだメタマスク偽サイトに迷い込み、リカバリーフレーズを手動で入力して送信すると、それを手にした詐欺師はあなたのウォレットに難なくアクセスできるようになり、ウォレットに保管されている大事な暗号資産をぜんぶ抜かれて、ウォレットが空っぽになるハッキング被害の発生です。
メタマスク偽サイトから分かるフィッシング詐欺の対策
フィッシング詐欺でメタマスク (MetaMask) のウォレットが空っぽになる原因の 1 つを丸裸にしたところで、リカバリーフレーズ (シードフレーズ) の英単語を入力する正当な場面はどこでしょうか?
これには 〔ブラウザ拡張機能〕 と 〔スマホのアプリ〕 の 2 パターンがあります。
【1】 MetaMask 拡張機能内のページで入力
1 つ目の入力先は、その URL が metamask.io ドメインですらなく、あくまで ブラウザ拡張機能内 のページ 「秘密のリカバリーフレーズでウォレットにアクセス」 です。
【ブラウザ拡張機能 MetaMask で本物のメッセージ】
秘密のリカバリーフレーズでウォレットにアクセス
MetaMask はユーザーのパスワードを復元できません。代わりに秘密のリカバリーフレーズを使用して所有者を確認し、ウォレットを復元して新しいパスワードを設定します。まずはじめに、ウォレットの作成時に提供された秘密のリカバリーフレーズを入力してください。無題な濃いログ
Chrome ブラウザの拡張機能なら、アドレスバーは 「chrome-extension:// ~」 という特徴的な URL を示します。
【MetaMask 拡張機能内のページ】
・ Microsoft Edge
extension://ejbalbakoplchlghecdalmeeeajnimhm/home.html ~
・ Google Chrome
chrome-extension://nkbihfbeogaeaoehlefnkodbefgpgknn/home.html ~
・ Mozilla Firefox
moz-extension://*-*-*-*-*/home.html ~
【2】 スマホの MetaMask アプリで入力
そして、もう一つの入力先は、手元のスマートフォンで公式ストアの Google Play や App Store からダウンロードしてインストールするスマートフォン向け MetaMask アプリです。
もし、狐のイラストが描かれたTシャツを着て、あなたの前に現れた人物が 「リカバリーフレーズを教えて 
」 と話しかけてきたら、この 2 パターンにどうやったって該当しない状況なので、その人物の真の正体は詐欺師です。


■ メタマスクは自己管理型のウォレット
MetaMask (メタマスク) のリカバリーフレーズを盗むハッキング攻撃を仕掛ける詐欺師は、恐らく海外のサイバー犯罪者グループでしょう。
海を超え、山を超え、国境を超える犯罪の被害解決は、日本の法律も及ばないため困難です。
詐欺サイトを表示する Google はヒドい!
いったい広告の審査はどうなっているの?
いったい広告の審査はどうなっているの?
この意見はごもっともだけど、リカバリーフレーズを入力して外部に送信する行為、他人に聞かれて返答する行為については、メタマスク (MetaMask) の 「自己管理型」 という概念から自業自得でしかないようです。 

ハッキング/詐欺被害を受けた 自分のアカウントでの不正なトランザクション (MetaMask サポート)
https://support.metamask.io/hc/ja/articles/360052511372
残念ながら、トランザクションを取り消したり、失った資金を復元することはできません。MetaMask は自己管理型ウォレットであり、ユーザーアカウントへのアクセスを管理したり、ユーザーに代わってアカウントや資金に介入し、救出することもできないのです。web3 の規模と範囲が非常に大きいため、ウォレットが侵害された理由となり得る攻撃ベクトルが膨大に存在します。一般的な原因を下記にいくつか示します。・ あなたのコンピュータが悪意のあるソフトウェアに侵入され、そのコンピュータに個人情報を保存していたため、例えばシークレットリカバリーフレーズを特定、取得されてしまいました。・ 情報を盗み取る、悪意あるフィッシングサイトにアクセスしてしまいました。
・ 秘密鍵あるいはシークレットリカバリーフレーズを誰か、あるいはサイトに渡してしまいました。・ ダップスあるいはサイトのスマートコントラクトに資金への無制限のアクセスを与えてしまいました。
・ 資金を盗む偽の MetaMask 拡張機能をインストールしてしまいました。
■ メタマスクでフィッシング詐欺のセキュリティ対策
フィッシング詐欺の手口に MetaMask 迷惑メール があるけれど、無差別に送信される不審なEメールは暗号資産やメタマスクと縁のないユーザーのところにまで届きます。
一方、グーグルの検索結果からメタマスク偽サイトへ大胆に誘導する戦術は、メタマスクに縁があってウォレットを保有するユーザーに絞って効率よく罠にはめることができるはずで、恐ろしいです。 

MetaMask ハッキング回避するセキュリティ対策 |
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![]() アクセスしたい時の手段と行動を絞る ・ メタマスクの公式サイト metamask.io へブラウザから直接アクセスする ・ ブラウザ拡張機能 MetaMask のアイコンから管理画面にアクセスする ・ スマホにインストールした MetaMask アプリを起動する |
![]() 「MetaMask Support」 を名乗るEメールを受信する SNS の DM (ダイレクトメッセージ) で詐欺師がターゲットに近づく └ MetaMask サポートチームのスタッフを自称して騙す └ ハッキング被害の手助けを申し出て嘘の解決方法を案内する → 検索結果の偽サイトを含む、複数のルートでハッキング攻撃を仕掛ける |
![]() 詐欺師はリカバリーフレーズをどうにかして手に入れようと画策する → リカバリーフレーズを人に教える絶対にダメッ! → リカバリーフレーズをウェブサイトに送信する絶対にダメッ! |
MetaMask (メタマスク) の駆け込み寺である公式サポートページ support.metamask.io を確認すると、他のトピックスを差し置いて真っ先に目に飛び込むコンテンツが、シークレットリカバリーフレーズに関わる警告です。
【MetaMask 公式サポートのトップ画面】
MetaMask サポートは、ヘルプセンター及びコミュニティチャネルを通じてのみ提供されてます。当社がシークレットリカバリーフレーズを求めることは決してありません! この情報をたずねられても、決して提供してはなりません!
シークレットリカバリーフレーズをめぐるハッキングの手口から、この詐欺で陥落するユーザーは、知識のない初心者というより、むしろ自信過剰でセキュリティ感覚が麻痺している中級者や上級者ではないかと危惧します。 

■ ウイルス対策ソフトはセキュリティ保護の対象外!?
フィッシング詐欺を仕掛ける一連の流れで、端末がコンピュータウイルス (マルウェア) に感染する場面はなく、シークレットリカバリーフレーズをユーザー自ら外部に流出させる危機的な状況に限れば、ウイルス対策ソフトの出番はありません。
メタマスク偽サイト、知られざる詐欺の舞台裏
■ 言語の壁を乗り越える MetaMask フィッシングサイト
Google 検索の広告リンクからユーザーを誘導しているメタマスク偽サイトの 1 つを調べていたら、シークレットリカバリーフレーズをより多くのユーザーから効率よく盗もうと、日本語を含む多言語表示に対応していました。
- アクセスしてきたブラウザのロケール (言語設定) の情報を取得する
- 取得した情報から言語ファイルを選択して読み込みメタマスク偽サイトに反映する
→ 欧米やアジアの言葉を網羅した 15 の言語に対応していた
■ メタマスク偽アプリをダウンロードさせる別の脅威
検索結果の広告リンクとして露出したウェブサイトではないけれど、通常のページの 1 つとして Google 検索結果に表示された不正なメタマスク偽サイトを発見しました。
ターゲットは Android OS を搭載するスマートフォンで、攻撃手口は [Download] ボタンをタップすることで謎の Android アプリ (拡張子 .apk) がダンロードされるようになっていました。
この自称 「MetaMask アプリ」 は明らかに Android マルウェアです。
ただ、偽アプリが勝手にインストールされることはなく、ユーザーの意志で端末に手動インストールする必要があり、加えて端末のセキュリティの設定を変更しない限りインストールできない提供元不明のアプリ (いわゆる野良アプリ) です。
★ 検索キーワード備忘録
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