Edgeのスケアウェアブロック効果あり！偽警告10秒で遮断する不審サイト対策の動作レビュー

Microsoft Edgeブラウザ「スケアウェアブロック」機能の使用レビュー。AIで偽警告画面をブロック遮断できる対策、効果あり！偽警告を削除する消し方・閉じ方も紹介。

Microsoft Edge ブラウザがサポートしている スケアウェアブロック の動作レビューです。

  1. ネットサーフィン中に出会う偽警告画面
  2. Microsoft Edge にスケアウェアブロック機能
  3. すぐ削除できる偽警告画面の閉じ方

マイクロソフト!? ネットサーフィン中に出会う偽警告画面

ネットサーフィンしていると、突如として PC 画面いっぱいに

「セキュリティ警告！ あなたの PC はトロイの木馬型スパイウェアに感染しています」

なんて衝撃的なメッセージが表示されることがあります。 

ユーザーの恐怖心をおあり マイクロソフトの偽サポート電話 (0101) (050) に問い合わせるよう迫る詐欺です。




■ トロイの木馬に感染!? 偽警告の表示例

偽警告画面 の実物のスクショ画像を見ていただきましょう。

マイクロソフト0101トロイの木馬 管理者ログイン異常なアクティビティによりWIndowsがロックされました
マイクロソフト 0101 トロイの木馬 偽警告

この PC へのアクセスはセキュリティ上の理由からブロックされています
Windowsセキュリティと称して偽の電話番号 (050) で詐欺

Windows Defenderセキュリティセンター このシステムへのアクセスはブロックされています
Microsoft サポートと称して偽の電話番号 (0101) の詐欺

偽セキュリティセンター偽警告Microsoftテクニカルサポート詐欺
偽 「Windows テクニカルサポート」 詐欺

Windows セキュリティセンター偽ウイルス警告App: Ads.fiancetrack(2).dil Threat Detected: Trojan Spyware このコンピューターへのアクセスはセキュリティ上の理由でプロックされています。
App: Ads.fiancetrack(2).dil 偽ウイルス警告詐欺

マイクロソフト サポート アシスタンス codexx23
「マイクロソフト サポート アシスタンス codexx23」 詐欺


こうした偽警告画面には、こんな特徴があります。


  • ネットサーフィン中に出会う
    Microsoft Edge、Google Chrome、Firefox ブラウザを使用中に偽警告に出会う
  • 偽の警告メッセージ
    「Windows Defender セキュリティ警告」 「このコンピューターへのアクセスはセキュリティ上の理由でプロックされています」 「App: Ads.fiancetrack(2).dil トロイの木馬型スパイウェアに感染している」 といった嘘の警告を表示する

  • 偽のサポート電話番号
    マイクロソフトのサポート窓口と称する偽の電話番号 (0101) (050) (03) に問い合わせるよう迫る



■ 聴覚も狙う！ 警告音や女性の音声の正体

さらに、偽警告画面では警告音や合成音声の警告メッセージも流れます。 

【偽警告画面で流れる女性の音声メッセージ】
重要なセキュリティメッセージはあなたのコンピュータがロックされている。あなたのIPアドレスは個人情報の盗難ウイルスを含むウェブサイトを訪問するあなたの知識や同意なしに使用されました。無題なログ  コンピュータのロックを解除するにはすぐにサポートに連絡してください。コンピュータをシャットダウンまたは再起動しないでください。これを行うとデータの損失や個人情報の盗難につながる可能性があります。無題なログ コンピュータロックは違法行為を止めさせることを目的としています。
https://fireflyframer.blog.jp/44500592.html

音声メッセージが流れる仕掛けは、あらかじめ録音された音声データ （.wav .mp3 形式） をブラウザに読み込ませて再生するという単純なものです。

とにかく、動じないでください！


■ 電話するな危険！ 正体は電話サポート詐欺

偽警告画面を出す不正なページ ―――。

別に 「怪しいサイト」 ではなく普通の一般サイトをネットサーフィン中に出会うことも多いです。

偽警告のふざけた演出を真に受けて動揺し頭の中がパニック状態になり、詐欺師の思惑通りに電話で問い合わせてしまう訳です。 

その警告画面・警告音は偽物です!!
国民生活センターによるサポート詐欺の啓発パンフ

電話に登場するのは、片言の日本語で 「マイクロソフトの社員」 を名乗る外国人です。

  • 怪しい外国人オペレーターの正体
    「コールセンターでパソコンサポート業務、日本語の日常会話スキル」 といった海外の求人募集から雇われている。マイクロソフトとは無関係で、詐欺の拠点は東南アジアや南アジアか？

  • パソコン遠隔操作で金銭被害
    外国人オペレーターの言いなりになってしまうと、指示されるがまま遠隔操作ソフトをインストールされて、パソコンサポート料金の支払い名目で高額な金銭をだましとられる

一連の手口は 電話サポート詐欺 として知られています。

■ テクニカルサポート詐欺に対する JC3、株式会社ラック、マイクロソフト及び法執行機関の取組 （日本サイバー犯罪対策センター）
https://www.jc3.or.jp/news/2025/20250530-621.html
インド共和国の法執行機関である中央捜査局 （CBI） は日本の警察庁と国際共同捜査を進め、2025年5月28日（水）、インド国内においてテクニカルサポート詐欺の被疑者 6 人を逮捕するとともに、関係先 19 カ所の捜索を行ったと発表しました。

CBI が捜索した 2 カ所の違法な偽コールセンターはマイクロソフトのカスタマーサポートになりすましており、日本人を対象に詐欺を行っていました。

マイクロソフト偽警告をキッカケに、電話サポート詐欺で詐欺師が金銭を奪う手段は悪どいです。 

 コンビニで行くよう指示して 「Google Play ギフトカード」 「Apple ギフトカード」 を何度も購入させる

 遠隔操作している PC 上でインターネットバンキングに接続させて送金作業を行わせる 

偽警告の対策に効く！ Microsoft Edge にスケアウェアブロック機能

朗報！

2025 年 2 月にリリースされた Windows 向けの Microsoft Edge ブラウザ （バージョン133） に新しいセキュリティ機能が追加されました。

その機能の名は スケアウェアブロック！ 

Microsoft Edge ブラウザの新機能 
Scareware Blocker、スケアウェアブロッカー

これは AI 技術と機械学習 （ML） を活用して、リアルタイムで偽警告画面を検出して遮断する仕組みです。

【スケアウェアブロックとは？】
https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/features/scareware-blocker

Microsoft Edge のスケアウェアブロッカーは、スケアウェア攻撃 （コンピューターが侵害されたと主張する警告を表示する全画面ポップアップ） からユーザーを保護するためにここにあります。これらの攻撃は、ユーザーを怖がらせて不正なサポート番号に電話をかけさせたり、有害なソフトウェアをダウンロードさせたりしようとします。

スケアウェアブロッカーは、機械学習 （ML、Machine Learning） を活用して、フルスクリーンの乗っ取りや偽のテクニカルサポートページなどのスケアウェア詐欺を検出します。詐欺の可能性があるものが検出されると、Edge は警告ページを表示し、セキュリティ リスクが特定されたことを通知します。

☆ 「スケアウェア」 とは何？ （scareware）

不安を増幅させるよう誇張して、あるいは虚偽の警告やエラーを表示して 「怖がらせる」 「驚かす」 （scare） ことを意図した不正なプログラムのこと。

「スケアウェア詐欺」 や 「スケアウェア攻撃」 といった表現で使われます。


■ スケアウェアブロック機能を有効化する方法

Microsoft Edge のスケアウェアブロック機能は、無料で使えるのでオンに切り替えましょう。

なお、2025 年 9 月にリリースされたバージョン 140 より、「搭載メモリ 2 GB 以上」 「CPU コア数 5 以上」 の要件を満たす PC 環境は、スケアウェアブロック機能が最初から有効化されています。

Microsoft Edge ブラウザでスケアウェアブロック機能の有効化
Edge のセキュリティ設定 「スケアウェアブロック」

  1. Microsoft Edge の [設定] → [プライバシー、検索、サービス] → [セキュリティ] に移動する
    アドレスバーから直接移動する 「 edge://settings/privacy/security 」

  2. [スケアウェア ブロック] （Microsoft が AI を使用して潜在的な技術詐欺を検出できるようにします。）  を有効化する


■ スケアウェアブロックの発動条件

Microsoft Edge のスケアウェアブロックを有効にして偽警告を出す不正なページにアクセスすると、偽警告画面が呆気なく普通に表示されます。

スケアウェアブロック機能は、アクセスする前に偽警告をブロックする仕組みではないためです。

加えて条件があり、ブロックされるまで若干のラグ （遅延） もあります。

  1. 偽警告ブロックの発動条件
    Microsoft Edge ブラウザが 全画面表示に切り替わっている こと
    └ 全画面表示は PC のディスプレイいっぱいにブラウザの画面を表示するモード
    タブ上の×ボタンを押してタブを容易に閉じることができる状態なら発動しない

  2. 偽警告ブロックの発動タイミング
    ブラウザが全画面表示になってから 10 秒ほど経過 しないと発動しない


■ スケアウェアブロック機能をドメイン単位で除外する

問題ないウェブサイトでスケアウェアブロックが常に発動してしまう誤検知は除外できます。

  1. Microsoft Edge の [設定] → [プライバシー、検索、サービス] → [サイトのアクセス許可] → [すべてのアクセス許可] → [スケアウェア ブロッカー] に移動する
    アドレスバーから直接移動する 「 edge://settings/privacy/sitePermissions/allPermissions/techScamDetection 」

  2. 「ブロックしないスケアウェアの一覧にサイトを追加する」の [サイトを追加] ボタンを押して、除外したドメイン名を登録する


■ 偽警告のスケアウェア詐欺に有効で効果あり

Microsoft Edge のスケアウェアブロック機能の効果で、「不審なサイト」 として偽警告画面をバシッと遮断できた時のスクショ画像がこちら～。 

機械翻訳なのか、日本語メッセージの表現がビミョーに不自然です。 

危険な偽警告をブロック遮断するEdgeブラウザ「不審なサイト スケアウェアブロック」
スケアウェアブロックが 「不審なサイト」 で偽警告を遮断した

不審なサイト Windows Edgeブラウザ偽警告スケアウェアブロッカー発動
スケアウェアブロック機能は偽警告の対策に効果アリ

【Microsoft Edge スケアウェアブロックの画面】
不審なサイト
このページは使用しないことをお勧めします。保持するためにブロックしました
詐欺から安全です。ページを閉じますか? 無題なログ
[続行] [ページを閉じる]

・ このサイトのスクリーンショットを表示する
安全でない可能性があるとフラグが付けられた Web ページのスクリーンショット。疑わしいコンテンツ、安全でないリンク、セキュリティの問題などの問題が発生する可能性があります。慎重に続行してください。

・ 続行するとどうなりますか?
詐欺の可能性があるため、このサイトを回避することをお勧めします。必要な場合のみ、注意して続行してください。 無題なログ

スケアウェアブロック機能はユーザーの安全を確保するため ―――

  • ブラウザが全画面表示になっていたら通常のウィンドウ表示に戻す

  • ブラウザから流れていた警告音や女性の音声を強制停止する

  • 捕捉して遮断した偽警告画面をスクショ画像を提供する

そして、偽警告で慌てふためいていたであろうユーザーさんに 2 択で判断を仰ぎます。

  • 問題ないページを偽警告と誤検知している？
    [続行] ボタンを押すと無視して普通にページが表示される

  • 偽警告の脅威で間違いない？
    タブ上の×ボタンを押す、あるいは [ページを閉じる] ボタンを押して解決できる

偽警告画面で驚かす電話サポート詐欺は、ユーザーを保護する対応がおおよそ後手に回っています。

Edge のスケアウェアブロック機能は 詐欺師の視点から都合の悪いセキュリティ対策 と言えます。 

スケアウェアブロッカーの利用者がフィードバックを積極的に共有し、他のユーザーを保護しました。
スケアウェアブロッカーで詐欺の報告があると、Microsoft Defender SmartScreen と連携して SmartScreen を利用する他のお客様に対する詐欺をブロックします。
プレビュー期間中、ユーザーごとの報告で平均 50 名の更なるユーザーが保護されました。
https://blogs.windows.com/msedgedev/2025/10/31/


■ スケアウェアブロックのブロック画面を確認する

手元でスケアウェアブロック機能が発動した時のブロック画面を見てみたい？

偽警告画面の表示に対処できるスケアウェアブロック対策機能 Microsoft Edge ブラウザ
Edge でスケアウェアブロック機能が発動した時の画面

ただ、偽警告を出す不正なページに突撃するワケにはいかないので、次の URL を Microsoft Edge のアドレスバーにコピペして移動すると、ブロック画面を擬似体験できます。 

edge://techscam-detection


■ 不審なリンクをクリックしない？ 偽警告対策の現実

偽警告の対策と称して 「不審なリンクをクリックしない」 というアドバイスを見かけます。

ただ、偽警告の誘導経路として 正規の広告配信システム が悪用されています。 

このため、アクセス前にリンク先の安全性を確実に見極めることは難しく、それこそユーザーさんに 「未来予知して見抜け」 と無茶ぶりしています。

注意していても出会う前提で、効果を発揮するのが Edge のスケアウェアブロック機能になります。

解決♪ すぐ削除できる偽警告画面の閉じ方

スケアウェアブロック機能で 100％ すべてが解決することはありません。

  • 手元でスケアウェアブロック機能が発動しない偽警告画面も確認できた

  • 小賢しい詐欺師は常に一歩先を行こうとするので、ユーザーの判断が最後の砦

スケアウェアブロック機能に頼らず、Edge、Chrome、Firefox ブラウザで偽警告を消す奥義があります。

偽警告画面の閉じ方ショートカットキー 全画面表示の解除 [ESC]、タブ閉じる [Ctrl + W]
ショートカットキーを使った偽警告画面を閉じ方

キーボードの ショートカットキー で 10 秒とかからず消す偽警告の閉じ方・消し方どぞー。

イメージ 8

偽警告に対処するショートカットキー
[ESC] キーを押す （効かない場合は長押し） Firefly
ブラウザの全画面表示をすぐに解除できる
[Ctrl + W] キーを押す Firefly
表示中のブラウザのタブをすぐに閉じて終了できる

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